artist:芸術家、美術家、(特に)画家、(その道の)達人、名人
あんまり厳密に考えた事がないですけど、私が思う「アーティスト」は上記の英語の意味です。
過去記事では
アーティスト ≠ アイドル
として
実質アイドル活動しているアーティストは嫌い
とよく言っています。
私は日本でいうアイドルは「アイドル」としてのジャンルだと思っています。
本来は結果として「アイドル」と呼ばれるものだと思いますけれど、日本での使われ方はただのジャンルとしての「アイドル」となります。
そして、その活動を真剣に取り組む人はもちろんリスペクトしていますが、アーティストとは思わないのは変わりません。
どちらが上とかそういう話ではなくジャンルが違うというだけです。
多分、これからもそういう使い方をすると思います。
そういえば「アーティストアイドル」なんて言葉も見ましたけど、どうも受け付けられないです。
・アイドルが歌う歌
・アーティストが歌う歌
その価値には大きな違いがあると思っています。
・歌う人に価値があるのか
・歌声や楽曲に価値があるのか
その違いです。
芸術家、音楽家、画家…いろいろあるとは思いますが、プロのアーティストならば自分の表現や作品やパフォーマンスこそ評価の対象であり、それを大切にして欲しいです。
例えば、アーティストとして活動していて人気が出てくると、メディアの露出が増える事があるかも知れません。
そうなった時に、事務所としては稼げるうちに稼ごうと思うのは当たり前なので、スケジュールを詰めすぎたり、明らかに畑違いな事で稼ごうとしてしまう可能性があります。
もし、そのおかげで今まで磨いてきた表現や作品などのパフォーマンスが低下するのならば
もうアーティストではない
と私は思うのです。
そして、そうなったのならもう割り切って欲しいです。
アイドルとして活動します
と。
それだったら何も嫌な感情は起きないのですけど、何故かアーティストと言う言葉に固執しているのがたまらなく嫌です。
アーティストとしてのプライドがあるのならば信念を持った活動をすれば良いのですけれど、そうではない活動をした上にパフォーマンスが維持できるスケジュール調整もせずに、ファンに「忙しいからパフォーマンスが低下するのも仕方がない」などと養護されているのはどう思っているのでしょうか?
テレビ出演やグッズ販売等のサブ的要素で利益を得るのは好きにすれば良いですけど、パフォーマンスにはこだわって欲しくて、そこをこだわるかどうかがアーティストと呼べるかどうか、だと思っています。
ちなみに、パフォーマンスの評価が低いのに人気があるのが問題だ、と言っている訳ではありません。
パフォーマンスにこだわらないのならばアーティストとは呼べないですし、パフォーマンスにこだわらないファンならばアーティストのファンではない、ただそれだけです。
何となくネットをさまよっていたら「1億円で賞を買収」って記事が出てきました。
2015年末のとある大賞の話です。
ネット情報なので真偽は分からないですけど、もし本当だったとしたらとても悲しい話です。
買収できる賞に価値は無いというのに、そのような事をしてしまったのだとしたらなかなか愚かな話だと個人的には思いました。
買収や出来レースなどはよくある噂話なので、真偽は分かりませんし興味もないので深くは調べてないですが、それが真実でなかったとしても賞をもらう事には固執する必要は無いと思っています。
まあ、一般人には分からないメリットがあるのかも知れませんけど。
そもそも、芸術に優劣をつける事は疑問でしかなく、賞を取ったからと言って表現や作品のパフォーマンス自体の評価に影響するはずはありません。
観衆が自らが好きか嫌いかを決めれば良いだけです。
賞を取る為にパフォーマンスを磨き完成度を高める事には価値はあるとは思いますが、賞を取れたかどうかに価値を置くのは全くの見当外れだと思っています。
ちょっと話はそれるかも知れませんが、アーティスト発掘系のオーディションにも似たような感覚を持っています。
どこかに所属するというのは誰かに合わせるという事
それが合う合わないがあるので一概に否定もできないのですが、オーディションをする、というのは最初の選び方は何にせよ最終的には審査員数人の感覚で決める、という事になります。
そうなると決める審査員の感覚に左右される、という事です。
私の感覚では審査員もしょせん観衆の一人でしかなく、その感覚が絶対だとはとても思えません。
選ばれるという事はそれはそれで良いとは思いますけど、選ばれなかったからと言ってアーティストとしてダメとは限らないのです。
宮崎奈穂子さん
という歌手がいます。
この曲を聴くと涙が流れてくるのですが、宮崎奈穂子さんがオーディションで選ばれるような歌手だったら、この曲が産まれてくることは無かったでしょう。
詳しくはwikiにて
なかなか興味深い人生で読んでいると自分もがんばろうという気分にさせてくれます。
また、オーディションで選ばれるにしても、数人の感覚に合うかどうかで選別され、選ばれた後も所属先の売り出し方に左右される事でしょう。
それが良いと思うのならば問題はないのですけれど、我慢してやるのであればそれは違うと思います。
THE SxPLAYさん
というオーディションでグランプリを取ってメジャーデビューしたけど、結果辞めてインディーズで再出発した歌手がいます。
その生き方を見て思うのです。
「私の表現したい事がある」
そういう感覚こそがアーティストだと。
ちなみに辞めた経緯は過去記事にあるリンクからご覧ください。
THE SxPLAYさんの現在までの活動の経緯を知ってからは、オーディションで選ばれる事がアーティストとして良いかどうかに疑問がある事は変わりませんが、完全に否定もできないです。
無駄になるかどうかは周りの環境やスタッフと自分次第で変わってきます。
例えばこの「For キミに贈る歌」があります。
この曲が凄く好きなのですけど、 THE SxPLSYさんがメジャーアーティストとして活動しなければこの曲は産まれていません。
何でもそうですが過去があってこその今であり、メジャーデビューしなければ良かったとはならないです。
「For キミに贈る歌」
は菅原紗由理さん時代のデビュー曲
「キミに贈る歌」
に対するアンサーソングです。
それを考えるとオーディションで選ばれる事は一つの経験としてありな事かも知れません。
菅原紗由理さんとしてメジャーデビューしていなければTHE SxPLAYさんが存在する事はなかったでしょうから。
THE SxPLAYさんが自分の経験を上手く昇華しただけ、という可能性も否定はできない上に、人によっては同じ結果になるとは思えませんので、結局は本人次第にはなりますけれど。
だからと言って、賞を取るかどうか、発掘系のオーディションに受かるかどうか、はアーティストになれれかどうかに影響はするものの、決定するものではありません。
賞を取る為に自分を磨く事は良い事だと思いますけど、賞が取れなかったからといって価値が無いとは思えませんし、オーディションに受かって実践経験を積むのは良い事ですけど、オーディション受からなければアーティストになれないとは思えないです。
逆に、賞を取っても、オーディションに受かっても、アーティストになれない場合もあります。
いずれにしても覚悟は必要ですけれど。
アーティストとしていろいろな形があると思いますが、少なくとも宮崎奈穂子さんやTHE SxPLAYさんのような人こそが、アーティストだと私は思っています。
鬼束ちひろさん
米津玄師さん
SANOVA
コハクノアカリ
現時点でパッと頭に浮かんできたアーティストです。
※もちろんアーティストもっともっとたくさんいます。
ちなみに…歌声のイメージが強い人はやっぱり
シンガー
なんですよね。
fumikaさん
Runeさん
のような人はそう呼びたい気持ちです。
ただのイメージですけれど。